大相撲中継の解説で「これは完全に相手十分ですね」といった言葉を耳にしたことはありませんか?
今回は、力士の攻防をより深く理解する上で重要なキーワード「相手十分(あいてじゅうぶん)」の意味と、その見分け方について分かりやすく解説します。
相手十分(あいてじゅうぶん)とは
相手十分(あいてじゅうぶん)とは、主に四つ相撲において、相手の得意な型(組み手)を許してしまい、自分にとって不利な体勢になることを指します。また「向こう十分(むこうじゅうぶん)」という言い方をするときもあります。
四つ相撲では、お互いに得意な組み手(右四つ・左四つ)があり、いかに自分の得意な型に持ち込むかが勝敗を大きく左右します。相手十分の体勢になってしまうと、攻め手が著しく制限されてしまうため、そこから挽回して勝つのは非常に困難になります。
対義語は「自分十分(じぶんじゅうぶん)」
相手十分の反対で、自分の得意な型(組み手)に持ち込んだ有利な体勢のことを、相撲用語で自分十分(じぶんじゅうぶん)と言います。
土俵上の立ち合いからの一瞬の攻防は、この「自分十分」になろうとする力士と、それを阻止しようとする(相手十分にならないようにする)力士の激しい駆け引きの連続なのです。
「十分な体勢」を見分けるポイント
テレビ観戦などで、どちらが十分な体勢かを見分けるには、以下のポイントに注目してみてください。
- 力士の「得意な型」を知る: まずは、その力士が「右四つ」が得意なのか、「左四つ」が得意なのかを覚えるのが近道です。
- 上手(うわて)と下手(したて): 一般的に、自分の得意な方の腕を相手の脇の下に差し入れ(下手)、もう一方の腕で相手の腕越しに廻しを取った(上手)状態が「十分な体勢」の基本形です。
右四つが得意な力士の場合で説明すると、右手を相手の左のふところに差して廻しを取り、左手は相手の右腕越しに廻しを取って組み合った状態になれば、まさに「自分十分」と言えるでしょう。
逆に言えば、相手にこの完璧な体勢を許してしまえば、自分にとっては「相手十分」の絶体絶命のピンチとなるわけです。
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