大相撲の「かばい手・つき手」とは?死に体と生き体の判定

大相撲中継で、明らかに先に手をついた力士が勝つ場面を見たことはありませんか?

相撲は「足の裏以外が土俵についたら負け」という基本ルールがありますが、それには例外が存在します。今回は、勝負判定の明暗を分ける「かばい手」「つき手」の違いについて解説します。

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かばい手(かばいて)とは

大相撲における「かばい手(庇い手)」とは、両者が重なり合って倒れていくような場合に、上になった力士が、下になった相手の危険をかばうように先に手をつくことを指します。この場合、結果的に自分の方が先に手をついていても負けにはなりません。

相手が「死に体」であることが絶対条件

なぜ先に手をついても負けにならないかというと、日本相撲協会の相撲規則(勝負規定)において、「相手の体が重心を失っているとき、すなわち体が死んでいるときは、かばい手といって負けにならない」と明確に定められているからです。

つまり、相手がすでに逆転不可能な「死に体」になっていれば、その後に自分がかばうために手をついても勝敗には影響しないという、非常に合理的かつ力士の安全を考慮したルールとなっています。

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つき手(手つき)とは

一方、かばい手とは認められず、負けになってしまうケースが「つき手(手つき)」です。
これには大きく分けて2つの意味合いがあります。

① 下の力士が「生き体」だった場合

投げを打ち合って両者が同体で倒れるような場合、上の力士が下の力士より先に土俵に手をつくことがあります。このとき、上の力士は相手をかばったつもりでも、行司や審判から「下になった相手はまだ相撲を取れる体勢(生き体)にあった」と判断された場合です。

この場合、先についた手は相手の危険をかばった「かばい手」とは認められず、上の力士の「つき手」となって負けを宣告されてしまいます。土俵際の際どい攻防で物言いがつく際、この「下になった力士が生き体だったか、死に体だったか」が最も議論になるポイントの一つです。

② 自滅による非技としての「つき手」

もう一つは、純粋な自滅としての「つき手」です。

相手から技をかけられたり力を加えられたりしていないのに、足を滑らせるなどして自分から手をついてしまうことを指します。
これは平成13年(2001年)1月場所から、勝負結果の公式判定(決まり手の中の「非技」)として正式に追加されました。この判定が下された際、場内アナウンスでは「〇〇の手つきがあったため〜」と説明されることがあります。

「かばい手・つき手」のまとめ

重なり合って倒れる際、相手がすでに勝負あった状態(死に体)であれば「かばい手」となって負けにはならず、相手がまだ踏ん張っている状態(生き体)であれば「つき手」となり負けになってしまいます。土俵際で両者がもつれ合った際は、下になった力士の足腰が「生きているか・死んでいるか」に注目すると、勝負判定の行方がより深く理解できるようになります。

※判定の絶対的な基準となる「生き体」と「死に体」の詳しい違いについては、以下の記事で解説しています。

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