福島出身の過去から現在までの主な力士をご紹介する福島県の大相撲力士まとめ!この記事では福島出身の関取を中心に、福島の郷土力士をご紹介していきます。
過去の力士については最高位や改名歴、初土俵や各段の昇進時期と最終場所、さらに生涯戦歴と生涯勝率、成績等を中心にご紹介していきます。また、現役力士については最高位と昇進時期、主な成績などを載せています。
なお、年寄名跡欄の
現役の福島県出身力士の最新番付や成績、詳細なデータをご覧になりたい方はこちら
相撲部屋や出身地ごとの場所の成績からランキングを作成しております。初場所、好調な相撲部屋や力士の出身地はどこ?
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この記事の目次
福島県出身の優勝力士
優勝制度が制定された明治42年(1909)6月場所以降、3人の福島県出身の幕内最高優勝力士が誕生しています。
福島県出身初優勝はいつで誰?
福島県出身の初優勝力士は、昭和28年(1953)5月場所で東前頭5枚目だった時津山です。
福島県出身の優勝力士一覧
では福島県出身の幕内優勝力士を年月順で一覧表にして見てみましょう。
№ | 四股名 | 優勝場所 | 回数 | 優勝時の番付 | 部屋 | 出身地 | 最高位 | 成績 | 四股名 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 時津山 | 昭和28年5月 | 初 | 東前頭6枚目 | 立浪 | 福島県 | 関脇 | 15勝0敗 | 時津山 | |
2 | 栃東(初代) | 昭和47年1月 | 初 | 西前頭5枚目 | 春日野 | 福島県 | 関脇 | 11勝4敗 | 栃東(初代) | |
3 | 若隆景 | 令和4年3月 | 初 | 東関脇 | 荒汐 | 福島県 | 関脇 | 12勝3敗 | 若隆景 | 優勝決定戦で高安を破って自身初の優勝 新関脇での優勝は昭和11(1936)年夏場所の双葉山以来、86年ぶりの快挙 福島県出身力士として昭和47(1972)年初場所の栃東以来、50年ぶり 荒汐部屋から初の幕内優勝力士となった |
福島県出身の優勝力士ランキング
次は福島県出身力士の優勝回数と成績のランキングです。
順位 | 四股名 | 優勝 | 最高位 | 部屋 | 出身地 | 勝数 | 敗数 | 横綱 | 大関 | 関脇 | 小結 | 前頭 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1位 | 時津山 | 1回 | 関脇 | 立浪 | 福島県 | 15勝 | 0敗 | 0回 | 0回 | 0回 | 0回 | 1回 |
1位 | 若隆景 | 1回 | 関脇 | 荒汐 | 福島県 | 12勝 | 3敗 | 0回 | 0回 | 1回 | 0回 | 0回 |
1位 | 栃東(初代) | 1回 | 関脇 | 春日野 | 福島県 | 11勝 | 4敗 | 0回 | 0回 | 0回 | 0回 | 1回 |
最高位が関脇の現役力士
若元春 港
若元春 港(わかもとはる みなと)は福島県 福島市出身、荒汐部屋の力士で最高位は関脇。令和6年11月場所の番付は東 小結。
大波3兄弟の次男。祖父は「足取り名人」と呼ばれた時津風部屋の元小結・若葉山。父は立田川部屋の元幕下(51枚)若信夫。学法福島高では3年連続でインターハイ個人に出場。以前名乗っていた「剛士」は金剛力士像にあやかったもの。四股名は毛利三兄弟の次男「吉川元春」から。平成31年(2019)3月場所の新十両昇進により、若隆景と共に史上20組目の兄弟関取が誕生
そこから約3年、令和4年(2022)1月場所で新入幕を決めて弟、若隆景と共に市場12組目の兄弟幕内力士となった。
- 四股名
- 若元春 港(わかもとはる みなと)
- 最高位
- 関脇
- 最新番付
- 東 小結
- 出身地
- 福島県 福島市
- 本名
- 大波 港
- 生年月日
- 平成5年(1993)10月5日(31歳)
- 出身高校
- 学法福島高校
- 所属部屋
- 荒汐部屋
- 改名歴
- 荒大波⇒剛士⇒若元春
- 初土俵
- 平成23年(2011)11月(18歳1ヵ月)
- 新十両
- 平成31年(2019)3月(25歳5ヵ月)
- 新入幕
- 令和4年(2022)1月(28歳3ヵ月)
- 新小結
- 令和5年(2023)1月(29歳3ヵ月)
- 新関脇
- 令和5年(2023)5月(29歳7ヵ月)
- 優勝
- 幕下優勝2回,序ノ口優勝1回
- 受賞・金星
- 殊勲賞1回
- 通算成績
- 425勝322敗28休/746出場(勝率:57%)
- 直近7場所
- 52勝46敗3休
- 7場所勝率
- 53.6%
- 令6年11月
- 東 小結(3枚半上昇)
- 6勝5敗
- ○●○○●|●○○●○|●
- 令6年9月
- 西 前頭3枚目(1枚半降下)
- 11勝4敗
- ○●□●○|○○●●○|○○○○○
- 令6年7月
- 東 前頭2枚目(3枚半降下)
- 6勝9敗
- ○○●●●|○○●●●|●●●○○
- 令6年5月
- 東 関脇(半枚上昇)
- 4勝8敗3休
- ●○○●○|●■ややや|●●○●●
- 令6年3月
- 西 関脇(1枚半上昇)
- 9勝6敗
- ○○○●●|○○●●●|○○●○○
- 令6年1月
- 東 前頭筆頭(2枚降下)
- 10勝5敗(殊勲賞)
- ●○○●●|○○○○○|○●○●○
- 令5年11月
- 東 関脇
- 6勝9敗
- ●○○●○|●●●○●|●●●○○
若隆景 渥
若隆景 渥(わかたかかげ あつし)は福島県 福島市出身、荒汐部屋の力士で最高位は関脇。令和6年11月場所の番付は東 前頭2枚目。
東洋大学で研鑽を積んだ大波3兄弟の末弟。祖父は「足取り名人」と呼ばれた時津風部屋の元小結・若葉山。父は立田川部屋の元幕下(51枚)若信夫。全国学生相撲選手権大会では団体優勝と個人準優勝で三段目最下位格付出の資格を得る。平成30年5月場所での新十両昇進により三兄弟最初の関取に。四股名は毛利三兄弟の三男「小早川隆景」から。
新関脇で迎えた令和4(2022)年3月場所。本割を12勝3敗で高安と並んだ若隆景は優勝決定戦で高安を破り、自身初の優勝を飾った。
新関脇での優勝は昭和11(1936)年夏場所の双葉山以来、86年ぶり、3人目の快挙。また、福島県出身力士として昭和47((1972)年初場所の栃東以来、50年ぶり、そして荒汐部屋の力士として初の幕内優勝力士となった。
- 四股名
- 若隆景 渥(わかたかかげ あつし)
- 最高位
- 関脇
- 最新番付
- 東 前頭2枚目
- 出身地
- 福島県 福島市
- 本名
- 大波 渥
- 生年月日
- 平成6年(1994)12月6日(29歳)
- 出身高校
- 学法福島高校
- 出身大学
- 東洋大学
- 所属部屋
- 荒汐部屋
- 初土俵
- 平成29年(2017)3月(22歳3ヵ月)
- 新十両
- 平成30年(2018)5月(23歳5ヵ月)
- 新入幕
- 令和1年(2019)11月(24歳11ヵ月)
- 新小結
- 令和3年(2021)7月(26歳7ヵ月)
- 新関脇
- 令和4年(2022)3月(27歳3ヵ月)
- 優勝
- 幕内優勝1回,十両優勝1回,幕下優勝2回,三段目優勝1回
- 受賞・金星
- 殊勲賞1回,技能賞4回
- 通算成績
- 338勝206敗71休/542出場(勝率:62.4%)
- 直近7場所
- 31勝11敗(十両:23勝7敗)(幕下以下:12勝2敗)
- 7場所勝率
- 76.7%
- 令6年11月
- 東 前頭2枚目(5枚上昇)
- 8勝4敗
- ○○○●●|○●○○○|○●
- 令6年9月
- 東 前頭7枚目(7枚上昇)
- 12勝3敗(殊勲賞)
- ●○○○○|●○○○○|●○○○○
- 令6年7月
- 東 前頭14枚目(9枚上昇)
- 11勝4敗
- ●○○○○|●○●○○|○●○○○
- 令6年5月
- 西 十両6枚目(4枚上昇)
- 14勝1敗(十両優勝)
- ○○●○○|○○○○○|○○○○○
- 令6年3月
- 西 十両10枚目(5枚上昇)
- 9勝6敗
- ○○○○○|○○●○●|●●●○●
- 令6年1月
- 西 幕下筆頭(4枚半上昇)
- 7勝0敗(幕下優勝)
- ○-○-○|○--○-|○-○--
- 令5年11月
- 東 幕下6枚目
- 5勝2敗
- ●--○-|●-○○-|○--○-
最高位が前頭の現役力士
白熊 優太
白熊 優太(しろくま ゆうた)は福島県 須賀川市出身、二所ノ関部屋の力士で最高位は前頭16枚目。令和6年11月場所の番付は東 十両3枚目。
- 四股名
- 白熊 優太(しろくま ゆうた)
- 最高位
- 前頭16枚目
- 最新番付
- 東 十両3枚目
- 出身地
- 福島県 須賀川市
- 本名
- 高橋 優太
- 生年月日
- 平成11年(1999)5月25日(25歳)
- 出身高校
- 海洋高校
- 出身大学
- 日本体育大学
- 所属部屋
- 二所ノ関部屋
- 改名歴
- 高橋⇒白熊
- 初土俵
- 令和4年(2022)5月(23歳0ヵ月)
- 新十両
- 令和5年(2023)9月(24歳4ヵ月)
- 新入幕
- 令和6年(2024)9月(25歳4ヵ月)
- 優勝
- 十両優勝1回,序二段優勝1回,序ノ口優勝1回
- 通算成績
- 99勝63敗4休/160出場(勝率:61.9%)
- 直近7場所
- 46勝39敗2休(幕内:4勝9敗2休)
- 7場所勝率
- 52.1%
- 令6年11月
- 東 十両3枚目(4枚降下)
- 5勝7敗
- ●●●●○|○○●●○|○●
- 令6年9月
- 東 前頭16枚目(8枚半上昇・最高位更新)
- 4勝9敗2休
- ○●●○●|●●●●○|○●■やや
- 令6年7月
- 東 十両8枚目(2枚降下)
- 12勝3敗(十両優勝)
- ●○○○○|○●○○○|○●○○○
- 令6年5月
- 東 十両6枚目(半枚降下)
- 6勝9敗
- ●●○●○|●●○●●|○○●●○
- 令6年3月
- 西 十両5枚目(1枚上昇・最高位更新)
- 7勝6敗2休
- ○○□●○|●○■やや|○●●○●
- 令6年1月
- 西 十両6枚目(2枚半上昇・最高位更新)
- 8勝7敗
- ●○○●○|●○○●○|●●●○○
- 令5年11月
- 東 十両9枚目
- 8勝7敗
- ●○○●○|○○●●○|●○○●●
福島出身の大関
若嶌 久三郎
大相撲史上、福島県出身唯一の大関。慎重な取り口の為か出世は遅かったが、ひとたび入幕するや一気に開花、大関にまで駆け上がった。師匠としては大阪相撲で横綱となった若島権四郎を育て上げた
- 四股名 :若嶌 久三郎(わかしま きゅうざぶろう)
- 最高位 :大関
- 年寄名跡:
6代楯山 - 出身地 :福島県会津若松市
- 本 名 :根本 久三郎⇒小澤 久三郎
- 生年月日:天保13年(1842)9月
- 没年月日:明治24年(1891)1月6日(享年48歳)
- 所属部屋:楯山部屋
- 改名歴 :若嶌⇒楯山
- 初土俵 :文久2年(1862)3月・序ノ口(19歳6ヵ月)
- 新十両 :明治3年(1870)11月(28歳2ヵ月)
- 新入幕 :明治7年(1874)3月(32歳6ヵ月)
- 新三役 :明治10年(1877)6月(35歳9ヵ月)
- 新大関 :明治14年(1881)1月(39歳4ヵ月)
- 最終場所:明治17年(1884)5月(42歳8ヵ月)
- 生涯戦歴:136勝53敗53休22分5預/216出場(28場所)
- 生涯勝率:72.0%
- 優勝等 :優勝相当2回
- 幕内戦歴:104勝34敗53休15分4預(21場所)勝率:75.4%
- 大関:25勝15敗34休5分1預(8場所)勝率:62.5%
- 関脇:34勝10敗10休4分2預(6場所)勝率:77.3%
- 小結:7勝1敗1休1分(1場所)勝率:87.5%
- 前頭:38勝8敗8休5分1預(6場所)勝率:82.6%
- 十両戦歴:32勝19敗7分1預(7場所)勝率:62.7%
福島出身の関脇
信夫山 治貞
「リャンコの信夫」と呼ばれた「もろ差しの名人」で技能賞の常連。一本歯の下駄で山手線に乗車して吊り革につかまらず体幹バランスを鍛えたり、握力強化のため左手で箸を使って豆を掴むなど、常に研究と鍛錬を積んでいた
- 四股名 :信夫山 治貞(しのぶやま はるさだ)
- 最高位 :関脇
- 年寄名跡:12代竹縄⇒9代山響
- 出身地 :福島県伊達郡
- 本 名 :本間 栄
- 生年月日:大正14年(1925)3月21日
- 没年月日:昭和52年(1977)9月2日(享年52歳)
- 所属部屋:小野川部屋
- 改名歴 :本間⇒吾妻山⇒本間⇒信夫山
- 初土俵 :昭和15年(1940)5月(15歳2ヵ月)
- 新十両 :昭和22年(1947)11月(22歳8ヵ月)
- 新入幕 :昭和25年(1950)9月(25歳6ヵ月)
- 新三役 :昭和30年(1955)1月(29歳10ヵ月)
- 最終場所:昭和35年(1960)9月(35歳6ヵ月)
- 生涯戦歴:403勝392敗20休/792出場(65場所)
- 生涯勝率:50.7%
- 優勝等 :幕下優勝1回(同点1),三段目優勝1回
- 成 績 :殊勲賞1回,敢闘賞1回,技能賞6回,金星7個
- 幕内戦歴:308勝322敗15休(43場所)勝率:48.9%
- 関脇:24勝21敗(3場所)勝率:53.3%
- 小結:44勝46敗(6場所)勝率:48.9%
- 前頭:240勝255敗15休(34場所)勝率:48.5%
- 十両戦歴:31勝36敗(7場所)勝率:46.3%
時津山 仁一
福島県いわき市出身、玉ノ井部屋の元力士で最高位は関脇。豪快に振り回す取り口で人気だった「立浪四天王」のひとり。実力は大関と評されていたが、内気な性格とムラっ気のある土俵で関脇に終わった。
- 四股名 :時津山 仁一(ときつやま じんいち)
- 最高位 :関脇
- 年寄名跡:14代押尾川
- 出身地 :兵庫県西宮市 ⇒ 福島県いわき市
- 本 名 :藁谷 仁一
- 生年月日:大正14年(1925)3月10日
- 没年月日:昭和43年(1968)11月21日(享年43歳)
- 所属部屋:立浪部屋
- 改名歴 :平⇒時ッ浪⇒小九紋竜⇒時津浪⇒時津波⇒時津浪⇒時津山
- 初土俵 :昭和15年(1940)5月(15歳2ヵ月)
- 新十両 :昭和22年(1947)6月(22歳3ヵ月)
- 新入幕 :昭和24年(1949)5月(24歳2ヵ月)
- 新三役 :昭和27年(1952)1月(26歳10ヵ月)
- 最終場所:昭和36年(1961)3月(36歳0ヵ月)
- 生涯戦歴:432勝390敗40休/818出場(69場所)
- 生涯勝率:52.6%
- 優勝等 :幕内優勝1回(同点1・次点4),幕下優勝1回
- 成 績 :殊勲賞3回,敢闘賞4回,金星8個
- 幕内戦歴:359勝336敗40休(49場所)勝率:51.7%
- 関脇:79勝71敗(10場所)勝率:52.7%
- 小結:26勝34敗15休(5場所)勝率:43.3%
- 前頭:254勝231敗25休(34場所)勝率:52.4%
- 十両戦歴:41勝34敗(7場所)勝率:54.7%
栃東 知頼
福島県相馬市出身、春日野部屋の元力士で最高位は関脇。玉の海も舌を巻いた「相撲巧者」次男は同じ四股名で大関に。
- 四股名 :栃東 知頼(とちあずま ともより)
- 最高位 :関脇
- 年寄名跡:
13代玉ノ井 - 出身地 :福島県相馬市
- 本 名 :志賀 駿男
- 生年月日:昭和19年(1944)9月3日
- 所属部屋:春日野部屋
- 改名歴 :志賀⇒栃東
- 初土俵 :昭和35年(1960)11月(16歳2ヵ月)
- 新十両 :昭和40年(1965)5月(20歳8ヵ月)
- 新入幕 :昭和42年(1967)3月(22歳6ヵ月)
- 新三役 :昭和43年(1968)7月(23歳10ヵ月)
- 最終場所:昭和52年(1977)1月(32歳4ヵ月)
- 生涯戦歴:611勝593敗33休/1200出場(98場所)
- 生涯勝率:50.7%
- 優勝等 :幕内優勝1回(次点3),十両優勝1回,三段目同点1回
- 成 績 :殊勲賞4回,技能賞6回,金星5個
- 幕内戦歴:404勝448敗23休(59場所)勝率:47.4%
- 関脇:7勝8敗(1場所)勝率:46.7%
- 小結:29勝43敗3休(5場所)勝率:40.3%
- 前頭:368勝397敗20休(53場所)勝率:48.1%
- 十両戦歴:101勝69敗10休(12場所)勝率:59.4%
玉乃島 新
玉乃島 新(たまのしま あらた)は福島県西白河郡泉崎村出身、片男波部屋の元力士で、最高位は関脇。
昭和52年(1977)9月15日生まれ、本名は岡部 新。
平成10年(1998)3月場所に20歳5ヶ月で初土俵を踏み、平成23年(2011)11月場所を最後に引退(34歳2ヶ月)。通算82場所中、36場所を勝ち越した(勝ち越し率.439)。
通算成績は557勝583敗4休1138出場。生涯勝率.489。
主な成績は幕内次点2回,十両優勝1回。敢闘賞5回,技能賞1回,金星2個(武蔵丸1個、朝青龍1個)。
父は元プロボクサーでチャンピオンのタートル岡部、母は元大関・清國の実妹、兄は元十両の玉ノ国。育ったのは東京都文京区だが父親の故郷である福島県を出身地として名乗っていた。
竹内(雅山)とは中学時代からのライバルで切磋琢磨してきた。兄が在学していた東洋大学に進学したが2年で中退して片男波部屋へと入門。この入門は4年で卒業した兄と一緒であり、史上初の兄弟同時幕下付出となった。
初土俵から約2年で新入幕、一度は跳ね返されたがすぐに再入幕、このとき四股名を「玉乃島」と改めた。これは現役中に亡くなった51代横綱・玉の海が大関時代まで名乗っていた四股名であり、それだけ期待されての改名だった。
しかしその期待に充分答えることは出来なかった。平成13年(2001)9月場所の新小結をはじめ都合4度三役の座についた玉乃島だったが、一度も勝ち越すことは出来ずに平幕での土俵が多かった。
停年を間近に控えた12代二所ノ関(元大関・若島津)から12月24日付で部屋を継承、放駒部屋として部屋を率いることになった。
- 年寄
18代放駒 新 - 四股名
- 玉乃島 新(たまのしま あらた)
- 最高位
- 関脇
- 年寄名跡
- 10代西岩 新 →
18代放駒 新 →18代放駒 新 - 出身地
- 福島県西白河郡泉崎村
- 本名
- 岡部 新
- 生年月日
- 昭和52年(1977)9月15日(47歳)
- 出身高校
- 金沢市立工業高校
- 出身大学
- 東洋大学
- 所属部屋
- 片男波部屋
- 改名歴
- 玉ノ洋 新 → 玉乃島 新
- 初土俵
- 平成10年(1998)3月 幕下60枚目格付出(20歳5ヶ月)
- 新十両
- 平成11年(1999)9月(所要9場所)
- 21歳11ヶ月(初土俵から1年6ヶ月)
- 新入幕
- 平成12年(2000)11月(所要16場所)
- 23歳1ヶ月(初土俵から2年8ヶ月)
- 新小結
- 平成13年(2001)9月(所要21場所)
- 23歳11ヶ月(初土俵から3年6ヶ月)
- 新関脇
- 平成16年(2004)1月(所要35場所)
- 26歳3ヶ月(初土俵から5年10ヶ月)
- 最終場所
- 平成23年(2011)11月(34歳2ヶ月)
- 大相撲歴
- 82場所(13年8ヶ月)
- 通算成績
- 557勝583敗4休1138出場(勝率.489)
- 通算82場所
- 勝ち越し36場所(勝ち越し率.439)
- 優勝等
- 幕内次点2回,十両優勝1回
- 受賞・金星
- 敢闘賞5回,技能賞1回,金星2個
- 幕内戦歴
- 395勝441敗4休835出場(勝率.472)
- 在位56場所(在位率.683)
- 勝ち越し21場所(勝ち越し率.375)
- 三役戦歴
- 25勝35敗0休60出場(勝率.417)
- 在位4場所(在位率.049)
- 勝ち越し0場所(勝ち越し率.000)
- 関脇戦歴
- 5勝10敗0休15出場(勝率.333)
- 在位1場所(在位率.012)
- 勝ち越し0場所(勝ち越し率.000)
- 小結戦歴
- 20勝25敗0休45出場(勝率.444)
- 在位3場所(在位率.037)
- 勝ち越し0場所(勝ち越し率.000)
- 前頭戦歴
- 370勝406敗4休775出場(勝率.477)
- 在位52場所(在位率.634)
- 勝ち越し21場所(勝ち越し率.404)
- 十両戦歴
- 117勝117敗0休233出場(勝率.500)
- 在位16場所(在位率.195)
- 勝ち越し7場所(勝ち越し率.438)
- 関取戦歴
- 512勝558敗4休1068出場(勝率.479)
- 在位72場所(在位率.878)
- 勝ち越し28場所(勝ち越し率.389)
- 幕下以下歴
- 45勝25敗0休70出場(勝率.643)
- 在位10場所(在位率.122)
- 勝ち越し8場所(勝ち越し率.800)
福島出身の前頭
常錦 利豪
幕内26場所、十両41場所と関取としては実に67場所の土俵を務めた。愛称は「トラ」で、これは入門前にトラックの運転手をしていたことに由来する
- 四股名 :常錦 利豪(つねにしき としひで)
- 最高位 :前頭筆頭
- 年寄名跡:11代関ノ戸⇒10代稲川
- 出身地 :福島県石川郡古殿町
- 本 名 :前田 正三⇒鈴木 正三
- 生年月日:昭和6年(1931)5月31日
- 所属部屋:出羽海部屋
- 初土俵 :昭和24年(1949)10月(18歳5ヵ月)
- 新十両 :昭和30年(1955)3月(23歳10ヵ月)
- 新入幕 :昭和33年(1958)3月(26歳10ヵ月)
- 最終場所:昭和42年(1967)3月(35歳10ヵ月)
- 生涯戦歴:579勝604敗38休1分/1184出場(87場所)
- 生涯勝率:48.9%
- 優勝等 :十両優勝1回
- 幕内戦歴:166勝223敗1分(26場所)勝率:42.7%
- 十両戦歴:307勝301敗7休(41場所)勝率:50.5%
信夫山 秀之助
最高位は前頭2枚目だが幕内勝率は5割を超えており、春秋園事件で新興力士団に加わり脱退しなければ大関になっていたはずだと評された傑物。濃いヒゲの剃り跡は青々としており、ギョロリとした大きな目もあって歌舞伎役者のようだと持て囃された。
- 四股名 :信夫山 秀之助(しのぶやま ひでのすけ)
- 最高位 :前頭2枚目
- 出身地 :福島県伊達郡
- 本 名 :菅野 秀之助
- 生年月日:明治35年(1902)6月6日
- 没年月日:昭和32年(1957)8月19日(享年55歳)
- 所属部屋:出羽海部屋
- 初土俵 :大正9年(1920)1月(17歳7ヵ月)
- 新十両 :大正14年(1925)1月(22歳7ヵ月)
- 新入幕 :昭和4年(1929)1月(26歳7ヵ月)
- 最終場所:昭和7年(1932)1月(29歳7ヵ月)
- 生涯戦歴:149勝107敗4休1分/255出場(34場所)
- 生涯勝率:58.2%
- 優勝等 :幕内次点2回,幕下優勝2回
- 成 績 :金星2個
- 幕内戦歴:69勝60敗2休1分(12場所)勝率:53.5%
- 十両戦歴:31勝20敗(6場所)勝率:60.8%
斎須 稔
三役も狙える位置にいたがあと一歩届かなかった。15年間一度も休むことなく引退し世話人へと転身
- 四股名 :斎須 稔(さいす みのる)
- 最高位 :前頭2枚目
- 出身地 :福島県西白河郡東村
- 本 名 :斎須 稔
- 生年月日:昭和31年(1956)8月16日
- 所属部屋:伊勢ヶ濱⇒桐山部屋
- 改名歴 :斉須⇒清勢龍⇒斉須⇒鴻國⇒斉須⇒寶國⇒斎須
- 初土俵 :昭和46年(1971)7月(14歳11ヵ月)
- 新十両 :昭和53年(1978)11月(22歳3ヵ月)
- 新入幕 :昭和57年(1982)3月(25歳7ヵ月)
- 最終場所:昭和61年(1986)9月(30歳1ヵ月)
- 生涯戦歴:464勝455敗/919出場(92場所)
- 生涯勝率:50.5%
- 優勝等 :十両優勝1回,幕下優勝1回(同点1),三段目優勝1回,序二段優勝1回
- 幕内戦歴:76勝104敗(12場所)勝率:42.2%
- 十両戦歴:185勝190敗(25場所)勝率:49.3%
藤見嶽 虎之助
元11代木村庄太郎だった6代藤島の弟子。柔らかみのある体と出足、引き足の素早さで頭角を現した
- 四股名 :藤見嶽 虎之助(ふじみだけ とらのすけ)
- 最高位 :前頭3枚目
- 出身地 :福島県二本松市
- 本 名 :神田 久助
- 生年月日:明治11年(1878)6月18日
- 没年月日:大正12年(1923)7月15日(享年45歳)
- 所属部屋:藤島部屋
- 改名歴 :藤見嶽⇒藤嶌
- 初土俵 :明治28年(1895)6月・(17歳0ヵ月)
- 新十両 :明治34年(1901)1月(22歳7ヵ月)
- 新入幕 :明治37年(1904)1月(25歳7ヵ月)
- 最終場所:明治43年(1910)6月(32歳0ヵ月)
- 生涯戦歴:61勝72敗28休21分9預/163出場(20場所)
- 生涯勝率:45.9%
- 優勝等 :なし
- 幕内戦歴:29勝54敗28休15分4預(13場所)勝率:34.9%
- 十両戦歴:32勝18敗6分5預(7場所)勝率:64.0%
平ノ石 辰治郎
名門玉垣部屋出身最後の幕内力士。三段目の時に師匠の玉垣が亡くなり二枚鑑札で12代を襲名。所属は尾車、峰崎部屋と転籍して現役を終え、次は玉垣部屋の再興をと尽力するも早逝して叶わず
- 四股名 :平ノ石 辰治郎(ひらのいし たつじろう)
- 最高位 :前頭4枚目
- 年寄名跡:12代玉垣
- 出身地 :福島県いわき市
- 本 名 :緑川 辰次郎
- 生年月日:明治13年(1880)12月20日
- 没年月日:大正14年(1925)11月9日(享年44歳)
- 所属部屋:玉垣⇒尾車⇒峰崎部屋
- 改名歴 :平ノ石⇒玉垣
- 初土俵 :明治33年(1900)1月・(19歳1ヵ月)
- 新十両 :明治41年(1908)5月(27歳5ヵ月)
- 新入幕 :明治44年(1911)2月(30歳2ヵ月)
- 最終場所:大正6年(1917)1月(36歳1ヵ月)
- 生涯戦歴:41勝43敗35休14分5預/103出場(16場所)
- 生涯勝率:48.8%
- 優勝等 :なし
- 幕内戦歴:22勝24敗35休8分1預(9場所)勝率:47.8%
- 十両戦歴:19勝19敗6分4預(7場所)勝率:50.0%
双大竜 亮三
東京農大出身。軽量ながらも変化に頼ることなく、低さとスピードを活かした前さばきが得意の正攻法。平成25年3月場所では悲願の入幕を果たす。平成26年5月場所のポスターでは後ろ姿が採用された
- 四股名 :双大竜 亮三(そうたいりゅう りょうぞう)
- 最高位 :前頭15枚目
- 出身地 :福島県福島市
- 本 名 :高橋 亮三
- 生年月日:昭和57年(1982)7月26日
- 出身大学:東京農業大学
- 所属部屋:時津風部屋
- 改名歴 :高橋⇒双大竜
- 初土俵 :平成17年(2005)5月(22歳10ヵ月)
- 新十両 :平成21年(2009)9月(27歳2ヵ月)
- 新入幕 :平成25年(2013)3月(30歳8ヵ月)
- 最終場所:平成30年(2018)1月(35歳6ヵ月)
- 生涯戦歴:351勝340敗20休/689出場(75場所)
- 生涯勝率:50.8%
- 優勝等 :幕下同点1回,三段目同点1回,序ノ口優勝1回
- 幕内戦歴:4勝11敗(1場所)勝率:26.7%
- 十両戦歴:156勝178敗11休(23場所)勝率:46.7%
福島出身の十両
大日岳 栄隆
福島県双葉郡双葉町出身、玉ノ井部屋の元力士で最高位は十両7枚目。思い出の一番は平成元年9月場所での幕下7番相撲。6戦全勝で優勝をかけて迎えた貴花田戦、寄り倒しで敗れたという一番が思い出。引退後は世話人に就任。
世話人・大日岳 栄隆(玉ノ井部屋) - 四股名 :大日岳 栄隆(おおひだけ えいりゅう)
- 最高位 :十両7枚目
- 出身地 :福島県双葉郡双葉町
- 本 名 :井戸川 栄隆
- 生年月日:昭和41年(1966)10月12日(58歳)
- 所属部屋:春日野⇒玉ノ井部屋
- 改名歴 :井戸川⇒栃日岳⇒大日岳
- 初土俵 :昭和57年(1982)5月(15歳7ヵ月)
- 新十両 :平成5年(1993)9月(26歳11ヵ月)
- 最終場所:平成16年(2004)1月(37歳3ヵ月)
- 生涯戦歴:461勝461敗12休/922出場(131場所)
- 生涯勝率:50.0%
- 優勝等 :三段目同点1回
- 十両戦歴:19勝26敗(3場所)勝率:42.2%
玉ノ国 光国
玉ノ国 光国(たまのくに みつくに)は福島県西白河郡泉崎村出身、片男波部屋の元力士で、最高位は十両7枚目。
平成10年(1998)3月場所に22歳2ヶ月で初土俵を踏み、平成20年(2008)1月場所を最後に引退(32歳0ヶ月)。
通算成績は244勝219敗31休461出場。生涯勝率.527。通算60場所中、32場所を勝ち越した(勝ち越し率.533)。
主な成績は幕下優勝2回(同点1)。
昭和50年(1975)12月28日生まれ。本名は岡部 光国。
放駒親方(元関脇・玉乃島)の実兄で大関・清國の甥。育ったのは東京都文京区だが父親の故郷である福島県を出身地として名乗っていた。
東洋大学を卒業とともに片男波部屋から幕下60枚目格付出で初土俵を踏む。このとき実弟である玉乃島(当時は玉ノ洋)も東洋大学を中退して同部屋から初土俵を踏んでおり、これは史上初の兄弟同時幕下付け出しであった。
弟より1場所早い所要8場所で新十両昇進となったが椎間板ヘルニアを患ってからは精細を欠き、最高位は十両7枚目であった。あだ名は本名の光国(みつくに)にちなんで「黄門様」。
- 四股名
- 玉ノ国 光国(たまのくに みつくに)
- 最高位
- 十両7枚目
- 出身地
- 福島県西白河郡泉崎村
- 本名
- 岡部 光国
- 生年月日
- 昭和50年(1975)12月28日
- 出身高校
- 目黒高校
- 出身大学
- 東洋大学
- 所属部屋
- 片男波部屋
- 改名歴
- 玉ノ国 光国 → 玉光国 喜太郎
- 初土俵
- 平成10年(1998)3月 幕下60枚目格付出(22歳2ヶ月)
- 新十両
- 平成11年(1999)7月(所要8場所)
- 23歳6ヶ月(初土俵から1年4ヶ月)
- 最終場所
- 平成20年(2008)1月(32歳0ヶ月)
- 大相撲歴
- 60場所(9年10ヶ月)
- 通算成績
- 244勝219敗31休461出場(勝率.527)
- 通算60場所
- 勝ち越し32場所(勝ち越し率.533)
- 優勝等
- 幕下優勝2回(同点1)
- 十両戦歴
- 54勝80敗1休133出場(勝率.403)
- 在位9場所(在位率.150)
- 勝ち越し1場所(勝ち越し率.111)
- 幕下以下歴
- 190勝139敗30休328出場(勝率.578)
- 在位51場所(在位率.850)
- 勝ち越し31場所(勝ち越し率.608)
福島出身の幕下
関取にはあと一歩届きませんでしたが、代表的な幕下力士もご紹介しておきましょう。福轟力 浩城
荒汐部屋の「荒波3兄弟」と同じ学法福島高出身。3度もの頚椎骨折を乗り越えて現役を続けた鉄人。平成29年名古屋場所では三段目で全勝優勝。平成30年8月の稽古中に負傷し、医者からは胸椎ヘルニアとの診断が。このまま相撲を続けていると下半身不随になる可能性が高いと医者に宣告され、1年間悩んだ末に引退を決意
- 四股名 :福轟力 浩城(ふくごうりき ひろき)
- 最高位 :幕下5枚目
- 出身地 :福島県福島市
- 本 名 :赤井 浩城
- 生年月日:昭和63年(1988)3月2日
- 所属部屋:荒汐部屋
- 改名歴 :赤井⇒福轟力
- 初土俵 :平成17年(2005)11月(17歳8ヵ月)
- 最終場所:令和元年(2019)9月(31歳6ヵ月)
- 生涯戦歴:250勝192敗104休/441出場(81場所)
- 生涯勝率:56.6%
- 優勝等 :三段目優勝1回
朱雀 太
細身の身体ながら長らく幕下で渡り合った。隠岐の海とは同期、父も元大相撲力士でプロレスラーだった米村天心
- 四股名 :朱雀 太(すざく ふとし)
- 最高位 :幕下7枚目
- 出身地 :福島県会津若松市
- 本 名 :米村 太
- 生年月日:昭和57年(1982)6月16日
- 出身大学:東京農業大学
- 所属部屋:八角部屋
- 改名歴 :米村⇒朱雀
- 初土俵 :平成17年(2005)1月(22歳7ヵ月)
- 最終場所:平成29年(2017)9月(35歳3ヵ月)
- 生涯戦歴:266勝252敗/518出場(75場所)
- 生涯勝率:51.4%
- 優勝等 :なし
福島出身力士の最新情報はこちら
いかがでしたでしょうか?ここまでは過去から現在までの福島出身の主な力士をご紹介してきましたが、福島出身の現役力士の最新番付や成績を知りたい方の為に最適な記事もご用意しています。相撲観戦と予習におススメです!
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