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【大相撲の決まり手】突き倒しとはどんな技?

取組の見所である「決まり手」。

現在の大相撲には82手の決まり手が存在しております。

この決まり手をおおきく分けると、以下の6種類に分類できます。

  • 基本技(7手)
  • 投げ手(13手)
  • 掛け手(18手)
  • 反り手(6手)
  • 捻り手(19手)
  • 特殊技(19手)

この82手とは別に、取組の成り行きで決まる勝負判定で「非技(ひぎ)」とよばれるものが5種類、また反則が8種類存在します。

この記事では82手の決まり手のうちのひとつ、「突き倒し(つきたおし)」について解説していきます。

突き倒しとはどんな技?

突き倒し(つきたおし)とは、基本技7手のうちのひとつです。

土俵の内外を問わず、突きによって相手のバランスを崩して倒す技を突き倒しといいます。

突きの種類

突き倒しの基本である「突き」には主に3つの種類があります。

突っ張り

左右の腕を回転させるようにして左右交互に突きを繰り返す連続攻撃。

もろ手突き

両手の手のひらで同時に相手の喉元や胸を突くもので、立ち合いに用いられることが多い。

突き放し

一発の突きで相手の体勢を崩したり腰砕けを誘うような突き。

立ち合い一発KOも突き倒し?

立ち合いでの強烈な張り手により相手を「ノックアウト」した場合も、決まり手は「突き倒し」になります。

福の花 対 北の富士

有名な相撲では昭和45年(1970年)初場所、福の花と北の富士との取組があります。

東前頭3枚目だった出羽海部屋の福の花が、九重部屋の大関・北の富士を強烈な張り手一発で倒して脳震盪を起こさせてしまいました。

福の花はこの強烈な張り手から「フックの花(ボクシングのフックのような張り手から)」と呼ばれるほどでした。このときの決まり手は突き倒しとなっています。

旭道山 対 久島海

また平成5年(1993年)3月場所での旭道山と久島海の取組も有名です。

東前頭2枚目だった旭道山(大島部屋)は、西前頭2枚目・久島海(出羽海部屋)との取組で立合い一発、勢いよく張り手をぶちかましました。

脳震盪を起こして意識を失った久島海は、勢いよく土俵に両膝をついてしまい、その際に両膝じん帯を損傷してしまいました。このときの決まり手も突き倒しでした。

突き倒しが得意な力士は?

突き倒しは、リーチが長くパワーのある大型力士が得意なことが多いです。

強烈な突きにより相手を寄せつけず、問答無用で組み伏せるようなイメージですね。

突き倒しと突き出しはどう違う?

突きによる決まり手には「突き倒し」と「突き出し」がありますが、違いは以下のようになっています。

突き倒し

突きによって相手が土俵の内外でバランスを崩して後ろに倒れたときは「突き倒し」となります。

突き出し

突きによって相手が立ったまま土俵を割ったときは「突き出し」となります。

また相手が踏みこらえたのを突き飛ばしたときは「突き放し」だが、決まり手としては突き出しとして記録されます。

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