対戦力士情報

対戦力士同士の詳細な情報です。

若隆景 渥 (荒汐部屋・福島県福島市)

若隆景 渥(わかたかかげ あつし)は福島県 福島市出身、荒汐部屋の力士で最高位は関脇。令和8年5月場所の番付は東 小結。

母方の祖父に「足取り名人」と呼ばれた元小結・若葉山、父に立田川部屋の元幕下・若信夫を持つ相撲一家・大波3兄弟の末弟として生まれた。東洋大学相撲部では団体優勝に貢献し、個人戦でも準優勝を収めて三段目最下位格付出の資格を取得。兄達と同じ荒汐部屋への入門を決めた。四股名は毛利三兄弟の三男・小早川隆景にちなんで「若隆景」と名付けられた。

兄弟で切り拓いた関取への道

平成29年(2017年)3月場所、三段目最下位格付出で初土俵を踏むと番付を着実に上げ、平成30年(2018年)5月場所で新十両へ昇進。大波3兄弟の中で最初の関取となった。十両では地道に勝ち越しを重ねながら地力を蓄え、令和元年(2019年)11月場所で新入幕を果たした。

しかし新入幕場所は、4日目の照強戦で右足首を負傷し5日目から休場。4勝1敗10休と大きく負け越し、翌場所は十両へ陥落した。それでも十両で勝ち越しを積み重ね、令和2年(2020年)3月場所では西十両2枚目で10勝5敗を挙げて再入幕を決定づけた。場所後に停年を迎えた師匠・7代荒汐(元小結・大豊)への餞別ともなる勝ち越しとなった。

令和2年7月場所での再入幕後も白星を積み上げ、令和3年(2021年)1月場所には部屋単位の新型コロナウイルス対応措置による全休を強いられたが、これをはね返すように地力を伸ばし、同年3月場所・5月場所と2場所連続で技能賞を受賞した。

新関脇で86年ぶりの賜杯

令和4年(2022年)3月場所、東関脇に初昇進。その場所で12勝3敗の成績を挙げ、髙安との優勝決定戦を制して自身初の幕内最高優勝を飾った。新関脇での優勝は昭和11年(1936年)夏場所の双葉山以来86年ぶり3人目、福島県出身力士としては昭和47年(1972年)初場所の栃東以来50年ぶりの快挙であり、荒汐部屋に初の幕内最高優勝をもたらした。

その後も関脇に定着し安定した上位相撲を見せ続けたが、7場所連続で関脇を務めた令和5年(2023年)3月場所13日目、右膝に重傷を負い途中休場。「右前十字靱帯損傷、右外側半月板損傷」と診断され、同年4月に靱帯再建手術を受けた。

幕下からの再起

術後5か月以上の加療を要し、令和5年5月場所から3場所連続で全休。番付は幕下まで降下した。幕内最高優勝経験者の幕下陥落は、照ノ富士・朝乃山・徳勝龍に続き史上4人目であった。師匠の8代荒汐(元幕内蒼国来)は「しっかり治るまで無理はさせない」と再発防止を最優先とし、稽古に復帰後も慎重な管理が行われた。若隆景自身も「本場所に出られないことが悔しかったが、勉強になる時間だった」と土俵を離れた日々を振り返っている。

令和5年11月場所、東幕下6枚目で復帰。5勝2敗で土俵勘を取り戻すと、翌令和6年(2024年)1月場所では西幕下筆頭で7戦全勝優勝を飾り、関取復帰を確定させた。さらに西十両6枚目で迎えた同年5月場所では14勝1敗で十両優勝を果たし、幕下復帰から所要4場所で幕内へ返り咲いた。

前頭上位で刻む存在感

令和6年9月場所は東前頭7枚目で12勝3敗を挙げ、殊勲賞を獲得。令和7年(2025年)1月場所には西小結で三役に返り咲いた。同年5月場所でも12勝3敗で技能賞を受賞。幕内上位でも前に出る圧力は衰えを見せない。

スポンサーリンク

おっつけで相手の差し手を封じ、右四つから左前廻しを引きつけての寄りを得意とする。怪我と手術を経てなお磨き続けてきた取り口は、多くの試練を越えてより研ぎ澄まされている。

💡 福島県出身一覧💡 荒汐部屋の力士

四股名
若隆景 渥(わかたかかげ あつし)
最高位
関脇
最新番付
東 小結
出身地
福島県 福島市
本名
大波 渥
生年月日
平成6年(1994)12月6日(31歳)
身長・体重
183cm・135kg
出身高校
学法福島高校
出身大学
東洋大学
所属部屋
荒汐部屋
初土俵
平成29年(2017)3月(22歳3ヵ月)
新十両
平成30年(2018)5月(23歳5ヵ月)
新入幕
令和1年(2019)11月(24歳11ヵ月)
新小結
令和3年(2021)7月(26歳7ヵ月)
新関脇
令和4年(2022)3月(27歳3ヵ月)
優勝
幕内優勝1回,十両優勝1回,幕下優勝2回,三段目優勝1回
受賞・金星
殊勲賞1回,技能賞6回,金星1個
通算成績
408勝258敗72休/663出場(勝率:61.5%)
直近7場所
52勝37敗1休
7場所勝率
59.1%
得意技
右四つ・寄り
決まり手傾向(直近7場所)
若隆景が勝ちの決まり手(52勝)
寄り切り21
押し出し10
肩透かし4
上手投げ2
押し倒し2
引き落とし2
その他11
若隆景が負けの決まり手(37敗)※不戦敗1含む
押し出し14
寄り切り7
叩き込み4
小手投げ2
引き落とし2
切り返し1
その他6
令8年5月
東 小結(1枚上昇)
0勝0敗
令8年3月
東 前頭筆頭(1枚半上昇)
8勝6敗1休(金星)
○●●●○|○●●○○|○○○■や
取組詳細(対戦相手・決まり手)

令8年1月
西 前頭2枚目(1枚降下)
9勝6敗
●○○○●|●●○●○|●○○○○
取組詳細(対戦相手・決まり手)

▼ さらに過去の成績(4場所分)を見る
令7年11
西 前頭筆頭(2枚半降下)
7勝8敗
●●●●○|●○○○○|●○●●○
取組詳細(対戦相手・決まり手)

令7年9月
東 関脇(1枚半上昇)
6勝9敗
●○●○○|○●○●●|●○●●●
取組詳細(対戦相手・決まり手)

令7年7月
西 関脇2(半枚上昇)
10勝5敗
○○●●●|○●○○○|○○○●○
取組詳細(対戦相手・決まり手)

令7年5月
西 小結
12勝3敗(技能賞)
●○○○○|○○○●○|●○○○○
取組詳細(対戦相手・決まり手)

スポンサーリンク

阿炎 政虎 (錣山部屋・埼玉県越谷市)

阿炎 政虎(あび まさとら)は埼玉県 越谷市出身、錣山部屋の力士で最高位は関脇。令和8年5月場所の番付は東 前頭9枚目。

小学校3年生から相撲を始め、千葉県立流山南高校へ進学した。高校卒業後、20代錣山(元関脇・寺尾)が率いる錣山部屋の門を叩き、平成25年(2013年)5月場所で本名の「堀切」を名乗って初土俵を踏む。

師匠の愛称を受け継いだ四股名

幕下の土俵で着実に実力を蓄え、平成27年(2015年)1月場所を西幕下2枚目で5勝2敗と勝ち越し、場所後の番付編成会議で新十両昇進を確定させた。十両昇進と同時に、四股名を本名から「阿炎(あび)」へと改名した。この「アビ」とは師匠の幼少期の愛称と同音であり、「阿修羅のように強く、燃えて戦う」という師匠・錣山の願いが込められたものであった。

十両陥落からの逆襲と新入幕

新十両の場所から苦労が続き、4場所で幕下へ陥落した。そこから約10場所にわたり幕下での厳しい土俵が続いたが、平成29年(2017年)3月場所に東幕下16枚目で7戦全勝の幕下優勝を果たし、翌5月場所を東幕下筆頭で勝ち越して同年7月場所での十両復帰を決めた。同年9月場所は西十両11枚目で10勝5敗の十両優勝を果たし、番付を一気に押し上げた。

平成30年(2018年)1月場所、東前頭14枚目で新入幕を果たす。長い両腕を生かした強烈な突き押しで10勝5敗の好成績を挙げ、初の敢闘賞を獲得した。その後も上位番付で勝ち星を積み重ね、令和元年(2019年)7月場所には東小結へと昇進した。

出場停止処分からの再起と幕内最高優勝

しかし、令和2年(2020年)7月場所中に日本相撲協会のガイドラインに違反する行動が発覚し、途中休場と3場所の出場停止処分を受けた。十両から幕下16枚目以下への降下という異例の事態となったが、復帰した令和3年(2021年)3月場所は西幕下56枚目から7戦全勝で幕下優勝。続く5月場所も7戦全勝で幕下を連続優勝し、同年7月場所で十両へ復帰した。同年9月場所は東十両5枚目で13勝2敗の2度目の十両優勝を果たし、同年11月場所で幕内に返り咲いた。

令和4年(2022年)3月場所において西関脇へと昇進し、「ずっと師匠を超えるのが夢だった」と師匠の最高位に並んだ喜びを語った。同年11月場所、西前頭9枚目の地位で12勝3敗の成績を収め、髙安、貴景勝との巴戦を制して自身初の幕内最高優勝を果たした。錣山部屋所属力士としても初の賜杯であった。優勝会見では「師匠に言われた『一番集中』を守ってきたからこそ」と恩師への感謝を口にした。

師匠との別れ、そして誓い

令和5年(2023年)12月、師匠である20代錣山が急逝した。阿炎は臨終に立ち会い、「たくさんの愛をいただいたし、厳しくもしてもらいました。迷惑ばかり掛けたけど、それでも父親のように広い心で守ってくれました」と感謝の言葉を絞り出した。その後も「師匠を超えるぐらいしないと、師匠の名前も自分の名前も広まらない」と誓い、土俵に向かい続けている。三役経験で磨かれた勝負強さは健在であり、鋭い突き押しを武器に、恩師の教えを胸に激しい取組を見せている。

💡 埼玉県出身一覧💡 錣山部屋の力士

四股名
阿炎 政虎(あび まさとら)
最高位
関脇
最新番付
東 前頭9枚目
出身地
埼玉県 越谷市
本名
堀切 洸助
生年月日
平成6年(1994)5月4日(32歳)
身長・体重
188cm・165kg
出身高校
流山南高校
所属部屋
錣山部屋
改名歴
堀切 → 阿炎
初土俵
平成25年(2013)5月(19歳0ヵ月)
新十両
平成27年(2015)3月(20歳10ヵ月)
新入幕
平成30年(2018)1月(23歳8ヵ月)
新小結
令和1年(2019)7月(25歳2ヵ月)
新関脇
令和4年(2022)3月(27歳10ヵ月)
優勝
幕内優勝1回,十両優勝2回,幕下優勝3回,三段目優勝1回,序二段優勝1回
受賞・金星
殊勲賞2回,敢闘賞4回,金星5個
通算成績
505勝386敗65休/889出場(勝率:56.8%)
直近7場所
38勝47敗5休
7場所勝率
45.2%
得意技
突き・押し
決まり手傾向(直近7場所)
阿炎が勝ちの決まり手(38勝)
押し出し9
叩き込み8
上手投げ5
突き落とし4
送り出し4
引き落とし4
その他4
阿炎が負けの決まり手(47敗)※不戦敗1含む
押し出し20
寄り切り8
送り出し4
引き落とし3
突き落とし3
押し倒し3
その他5
令8年5月
東 前頭9枚目(4枚降下)
0勝0敗
令8年3月
東 前頭5枚目(7枚半上昇)
4勝6敗5休
●●■やや|ややや○○|●○●○●
取組詳細(対戦相手・決まり手)

令8年1月
西 前頭12枚目(5枚降下)
10勝5敗
○○○○○|○●○●○|○●●○●
取組詳細(対戦相手・決まり手)

▼ さらに過去の成績(4場所分)を見る
令7年11
西 前頭7枚目(6枚降下)
5勝10敗
○○●●●|●●○○○|●●●●●
取組詳細(対戦相手・決まり手)

令7年9月
西 前頭筆頭(1枚上昇)
3勝12敗
●●●●●|●●●●○|○●○●●
取組詳細(対戦相手・決まり手)

令7年7月
西 前頭2枚目(半枚降下)
9勝6敗(金星)
○●○○●|●○●○○|●○○●○
取組詳細(対戦相手・決まり手)

令7年5月
東 前頭2枚目
7勝8敗
●●●○○|○●○○○|○●●●●
取組詳細(対戦相手・決まり手)