大相撲の世界では、年齢に関係なく厳しい上下関係が存在します。
今回は、相撲部屋の人間関係の基本となる「兄弟子(あにでし)」「弟弟子(おとうとでし)」という言葉の意味と、相撲界特有の掟について解説します。
兄弟子(あにでし)・弟弟子(おとうとでし)とは
大相撲における「兄弟子(あにでし)」とは、自分より先に入門した先輩のことを指します。実年齢は一切関係なく、たとえ年下であっても、自分より先に入門していればすべて「兄弟子」として敬われます。
反対に、自分より後から入門してきた後輩力士のことは「弟弟子(おとうとでし)」と呼びます。相撲界では略して「おとでし」と呼ばれることもあります。
職域を超える「入門順」のルール
この兄弟子・弟弟子の関係は、力士同士の間だけで使われるものではありません。
相撲界には行司(ぎょうじ)や呼出(よびだし)、床山(とこやま)といった様々な裏方の役職がありますが、この「職域」を超えて、先に相撲協会員となった者が兄弟子となります。
たとえば、新入幕を果たした若手力士であっても、自分より先に入門しているベテランの床山に対しては、兄弟子として敬意を持って接するのが相撲界のしきたりです。
番付(実力)と入門順の二面性
大相撲は、最終的には「番付(地位)がモノを言う」という超実力主義の世界です。給金や待遇、日々の雑用などはすべて番付の上下によって決まります。
しかしその一方で、この「入門した順番」による兄弟子への敬意の文化も同時に重んじられています。たとえ後から入門した弟弟子が、先に出世して番付で上位になったとしても、兄弟子に対する個人的な敬意や礼儀を忘れることはありません。
絶対的な実力主義のルールと、入門順を重んじる伝統的な文化。この二面性が共存しているところに、相撲界ならではの奥深い人間関係を見ることができます。
この「入門順」のプレッシャーが実際の相撲(取組)に影響を与えてしまう「兄弟子負け」という言葉についても、以下の記事で解説しています。
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